ここ数年、お母様と面談をすると、「授業料がお安いですね」と言われることがある。

「そうですよね。うちでは、消費税が８％に引き上げられたとき、保護者の負担を考えて値下げをしたんですよね。さらに、10％になった時にも値下げをしていますので、そうとうお安くなっていると思います。」というお話をするのが常でした。

巷では、消費物価が上がり家計を圧迫しています。消費税どころの騒ぎではない上がり方で、不安や恐怖すら覚えるほどですよね。原塾の先生たちも顔には出しませんが、相当困っていると思います。さすがに給料を上げないと生活が厳しいのではないかと心配になります。しかし、給料を上げるには生徒さんの授業料を上げるしか方法がないのが苦しいところですね。

そこで、世間の個別指導塾の料金を調べてみることにしました。料金を調べるなんて面倒なことは数年前までは考えませんでしたが、今ではある程度ならネットで調べることができるのですね。そこで驚愕の事実を知ることになりました。原塾を始めた13年前には殆ど同じ料金だったのですが、なんと世の中は1万円ほど料金が高くなっているではありませんか。

私は原塾を立ち上げたときから金儲けは考えませんでした。地域の方々（特に学力で自信を無くしている子、勉強が原因で親子関係がこじれているご家庭など）に解決の道を付け励ましたいという気持ちで創立しました。ですので、授業料もその当時の平均的な授業料に設定し、消費税が上がる2回のタイミングで値下げを行い、講師陣も学生からプロ講師へと入れ替わり、トップクラスの指導力を持つコスパの良い個別指導塾になりました。

しかし、ネットで授業料を調べている時に、「授業料の安い塾にはいい先生が居ない」という記事を見て、大変ショックを受けました。授業料が安くて質の高い授業をする教室なら、皆さんに喜んで頂けると今でも信じていますが、こんな見方をされる可能性があるとは、何という侮辱でしょうか。教育は清貧であることに固執はしませんが、大儲けするものでもないと信じています。

講師の皆さんの生活も守りながら、生徒さんのご家庭を考えつつ、今後の原塾の授業料を真剣に考えたいと思うこの頃です。